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gadget:ipad考

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iLove iPad

First impression of iPad

Sat, 30 Jan 2010 09:10:52 +0000

まあ、これからいろんなことを書こうと思うんだけど、で結構否定的なことを書くつもりなんだけど、買うんだよな当然。それも3月末にWifiモデルがApple storeで注文できるようになったらすぐにポチるんだなこれが。でもってどういう形であれ3Gモデルが発表されて大いに後悔するんだな絶対。 大体さあ、iPhone 3GSとMacBookAirを使ってるやつがiPad買ってどうすんだ。まあ、なんだ。初代iPod touchとiPhone 3GとiPhone 3GSを買った奴が何を言っても言い訳にしかならない。今回は言い訳はしない。欲しいから買うんだ。それだけだ。

第一印象は、ハードウェアのある意味陳腐さ、サポートディバイスの切り捨ての思い切りの良さ、ソフトウェアの先進性、iPhoneのときにも感じたのだけれど、いつかきた道、まさにLISAの匂いのするデバイスになっている。ジョブズはマッキントッシュでレストオブアスのパーソナルコンピュータを提案したわけだが、これはまさにレストオブアスのパーソナルモバイルデバイスのひな形かもしれない。1年後市場を席巻しているのが、CPUはIntel Atomで、外部インターフェイスはUSBで、OSはChrome OSの機器だったとしても、コンセプトはこのiPadの後継機に違いない。今のパソコンがみんなビットマップディスプレーで、アイコンとデスクトップっていうメタファをつかった、マウスでグリグリな、ユーザーインターフェイスになってしまっているように。

Displayは9.7-inchのIPSLED。OLEDの噂があっただけに期待していたのだが、ハードウェア的には枯れた技術だけを使うAppleとしては順当か。解像度は、 iphoneのアプリがそのままx2で動くというので960×640かとも想像したが 1024×768。ワイドでないところがちょっと意外。おかげで筐体がちょっとデブな印象。

通信形態でWi-Fi modelとWi-Fi + 3G modelの2機種があるのは噂通り。USIMカードは通常のGSM互換のSIMではなくmicro SIM。せっかくSIMアンロックなんだから普通のSIMでだったら良かったのに。これはAT&Tとの契約とのからみだろうか。問題は日本ではどうなるかということ。順当にはソフトバンクモバイルからということになるんだろうけど、SBMはiPhoneでテザリングを許さないようなチキン。とてもデータ通信無制限で月3000円定額なんてことはしそうにない。 Bluetoothがついているのは当然として、問題はどれだけのプロファイルに標準というか公式に対応してくるかという点。iphoneではやっとヘッドフォンに対応したところ。

Google mapもGPSがあるのとないのとでは大きく使い勝手が違うのだけれど、3GモデルでなければGPSがついていない。これは3月末にWifiモデルをポチった後に後悔するに違いない一番のポイント。 flash driveの容量は16GB/32GB/64GBの三種類だが、iphone 3GS 32GBですらもう半分使っている現状を鑑みると64GB以外の選択肢はありえない。 ProcessorはARM系の独自チップ。アップル版タブレットにもBoot campを期待していた者としてはちょっと悲しい。これが全体のコストとバッテリー駆動時間を支えているんだろうけど今のAppleにCPU事業をやっていくだけの器量があるのかは疑問。 映像系の出力については、iPhone/iPod touchでもあったDock ConnectorとComponent A/VもしくはComposite端子の変換ケーブルに加えてDock ConnectorとVGAの変換アダプタも用意される様子。PC用プロジェクタで1024×768 pixelsのプレゼンが出来る模様。Keynoteも使えるし、これで出張用アイテムをMacBookAirからiPadに換えることが可能になる。 メールに添付された主なフォーマットの画像、MS-OfficeやiWorksのファイルやpdfファイルが読めるようなので、それらの表示についてはビルトインされているはず。iPhoneアプリがそのまま使えるならQuick OfficeでOffice系ファイルの作成・編集も可能なはず。そもそも、iPadに対応したiWorksが発表されているし、Quick OfficeもiPadに対応してくるだろう。 バッテリー駆動時間は10時間。これがどういう意味かはもう一つ不明だが、MacBookやMacBookAirの電池のもちから考えて期待はしている。ただし、電池の劣化の激しさに関してもPowerBookで体験済みなので、バッテリー交換ができないリスクは大きい。

外部接続端子はドックコネクタのみ。おそらく、Flashに対応しろだとか、なんでUSBコネクタがないんだとか、SDカードスロットがないとだめだとかいうガキっぽい批判は出るだろうし、私自身ドックコネクタのような独自規格ではなく、USBにすればいいのにと思う。しかしながら、外部接続をあえて制限するというのはLISA以来の伝統とも言え、この点でもiPadにLISAの匂いを嗅ぎ付けずにはいられない。あとFlashについては私自身相当なFlash嫌いだが、ジョブズに何か変な先入観を植え付けたヤツがいるんじゃないかと勘ぐらせる。68000の特権モードみたいにジョブズの思い込みと違うかな。

母艦が必要だというのは、よく考えれば当然なのだが、漠然とiPadはiPhoneの母艦になるはずと思い込んでいたのでちょっと混乱している。

今のところアナウンスされているオプションのアクセサリーはiPad Keyboard Dock, iPad case, iPad Dock, iPad Camera Connection Kit, iPad USB Power Adapter。これ以外にもDockコネクタとVGAの変換ケーブルは出るはず。 iPad Keyboard DockのキーボードはDockコネクタを介した有線なのかbluetoothを介した無線なのかは不明。どちらにせよ標準で外付けキーボードを使用する仕組みが提供されることになるので、iPadをデスクトップやラップトップとして使用するための製品がサードパーティから出ることが期待できる。 iPad Caseのような純正品以外にもいろいろなケースやプロテクタは出てくるんだろうけど、iPhone 3GSを裸で使っている者としてはあまり興味はない。でも鞄に入れとくためのケースは洒落たのが欲しい。ちなみにiPhoneはフェルトのケース、MacBookAirはA4ファイルサイズの緩衝材入り封筒を愛用している。 iPad Camera Connection Kitは苦肉の策なんだろう。デジカメとの連携の重要さはApple幹部は解っているはずで、SDスロットをつけないとなるとこれだけは用意しておかないと全く見向きもされないことになる。ただ、ジョブズとしてはデジカメの現状にiPadがあわせるのではなく、デジカメがmobile meのようなネットクラウドストレージに対応すべきだと思っているのだろう。いろいろなGadgetの電源がUSBの5Vで統一されつつある現状は大歓迎なのだが、現在市販されているUSB 5Vを出力とするACアダプタはもう一つ信頼性に欠ける。実は今ここに4個のUSB-ACアダプタがあるのだが、一つは早々に故障。一つはコネクタが緩く信頼性無し。一つは出力端子が二つついているという代物なのだが、二つのデバイスを同時に接続すると電力量が足らなくなり、充電できない。結局使えるのは4っつのうち一つだけという有様。まあ、消耗品だということなのだが。

iPhoneとの連携に触れられていない点は大いに不満。このデバイスのアーリーアドプタは当然iPhone所有者だと思われるのだが、いくつかの機能はiPhoneとかぶる。電話がiPhoneならばWifiモデル。電話がiPhoneでなければ3Gモデルというような明確な連携関係があればいいのだが。完全な妄想としては、iphone持ちはwifiモデルを買えば、Bluetoothでテザリングによるネットワークアクセスが可能で、ファイル共有とデータの同期が可能で、iPhoneのGPS情報を使用できるようだと文句はない。 今回の発表ではわかんないんだけど、iPadでiPhoneをBluetoothモデムとして使うことは可能なのだろうか。まあ、Appleが禁止したとしてもiPhoneと同様jailbreakされることになるだろうけど。

Second opinion for iPad

Mon, 10 May 2010 07:40:49 +0000

状況がずいぶん変わってしまって一晩悩んだ結果、予定通りApple online storeで64GBのWifiモデルを予約。おじさんの朝は早い。意外にサクッと予約できた。

しかし近年まれに見る酷い話ではある。

  1. いきなりの発売延期
  2. にも拘らずいつまでたっても価格等のアナウンス無し
  3. 寝耳に水の3GモデルはSIMロックで、Apple online storeでの扱いはなし

しかしAppleもバカだね。SIMロックフリー3GモデルをApple online storeで扱っとけば英国価格でも絶対ポチったのになあ。

今回発売の日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、スイス、英国の中でApple online storeで3Gモデルが買えないのは日本だけ。結局、日本の市場は特殊だと思い込まれているのだろう。ソフトバンクがうまく交渉したということだ。最初からSBMのmicroSIMが入った状態で販売されることは想像していたが、Jobsがunlocked, no contractと言った以上、本体はSIMロックフリーで、携帯電話網の回線は何らかの方法で後からアクティベートするもんだと思っていた。AppleとSBMから何のアナウンスも無いのはAT&Tとのcontractのように、日本発売版もソフトバンクショップに行かなくてもアクティベートできる仕組みづくりに手間取っているのだと想像していた。それが蓋を開けてみると従来のSBMの携帯端末と全く同じ販売方法とは。2007年にちゃんとSIMロック解除まで議論を詰めておかなかったツケが廻ったってことだな。同時に金銭的な条件ではAppleが優位に立っているんだろうが、こと通信事業自体に関わる条件については通信事業者(オペレータ)の意向が効くということでもある。SIMロックが標準のiphoneだって香港とイタリアじゃあロックフリーで出しているが、香港でもイタリアでもベルギーみたいに禁止されているわけではないので、これはオペレータの都合。

SIMロックの点を除けば今回もSMBはよくやったと言える。価格はほぼレート通り。業界雀の中には欧州諸国に比べて安いと主張する向きもあるが、彼の地のVATを考慮すれば同程度だと言える。それどころかこっちはSIMロック版なのだ。SIMロックの上に二年契約強制でインセンティブを効かせて月々2910円。基本使用料315円を別表示にする事によりなんとかAT&TのUnlimited \$29.99/month に合わせてきた。このデバイスの特性から考えて3G回線は補助的と思われるので興味があるのはプリペイドプラン。これも100MB/month 1500円/one chargeとAT&Tの250MB/month \$14.99と比べると割高ながらいい線をついている。私のiphoneの使い方だとひと月に200MB前後なので、出張のときだけ1500円で3G回線開通で充分いけそうだ。まあこの辺の線引きはSBMのカバレッジとキャパシティから必死こいて割り出しているはずだが今後変更もあるかもしれん。いずれにせよSIMロックだけ余分である。

前稿First impression of iPadを書いてからいろんな情報が既に出てきているので、それを踏まえてもう一度考えてみる。

米国先行販売品のレビューから共通しているのは画面の美しさ、オペレーションの軽快さ、と電池の持ちの良さ。画面の大きさには色々な意見があるようだが、これはバリエーションがあればあるほどよいのは当たり前。あまり有りすぎても選択に困るだろう。まあ、Macintoshのオペレーションで定評のあるappleのテスト部隊を信頼しよう。私のような小柄な日本人にはちょっと大きいのかもしれんが、歳のせいで小さい字が読み難いこともありちょうどの大きさであることを期待したい。電池の持ちは予想通り。耐久性の方の結論が出るのは一年以上先だろう。オペレーションの軽快さには期待したいが、秋に、OS4.0でマルチタスクがサポートされたときにも同じように軽快でいられるかが興味のあるところだ。

Bluetoothキーボードには対応しているということで、必要に応じてiMacのApple wireless keyboardを流用できそうだ。GPSはWifiモデルを選択した時点であきらめた。iphoneがあるさ、ということなのだが、iphoneの測位情報を転送する方法が出てくれるといいのだが。

予約の際にDock ConnectorとVGAの変換アダプタとiPad Camera Connection Kitだけは同時に注文しておいた。Dockは純正品でなくてもいいので一つ欲しいと思うのだが、それも含めて後のものは追々考えることにする。

各所のReviewの感じではKeynoteは相当良さそう。Keynote/Pages/NumbersともにiWorkのサブセットなのはしょうがないのだが、どこまでiWorkで作ったオリジナルの見栄えを再現できるかが問題。KeynoteでGrouped objectのアニメーションに対応していないようなことが報告されていたが、そもそも最新のiWorkのKeynoteではアニメーションさせたいobjectをgroup化する必然性がなくなっているし、こればっかりは結局実際に触ってみなければ解らない。

Flashについては相変わらず喧しいが、私自身(賛成派も反対派も)なんでそんなにFlashに拘るのかがわからない。それよりJava appletもしくはJava VMの方をなんとかして欲しい。Java VMの方はJailbreakすれば何とかなるのかもしれんが。

充電装置についてはUSB 5Vはいいのだが2A流せなければならないということで、手持ちのもので流用できるものはない。ただし、電池の持ちはすこぶるいいようだから普段は本体だけ持ち歩けばいいだろう。出張のときはどうせ充電器の二つや三つは持って行くことになる。

相変わらずiPhoneとの連携はあまり話題に上っていない。まあ共通の母艦とMobile meだけでも相当強力だとは思うのだが、先に触れたGPSの測位情報などをWifi ad-hocとか、bluetoothとかで簡単に共有できる仕組みがあるとよさそう。このぐらいなら厳しいApp Storeの検閲審査も通るんじゃあないかなあ。

しかし、返す返すもSIMロックかあ。でも技術適合申請も通ってるし、「技適」情報の電子的表示を可とする総務省令も出たことだし、どっか海外で買ってくればいいんだよなあ。当然5/28日以降に導入されるOSの「認証」には「技適」が含まれているはず。問題はSIMの工作とAPNの設定だが、「技適」の通った立派な通信機器なんだからSBMに持ち込めばSIMの発行を拒むことはできないはずだよなあ。まあ、このSIMロック解除問題については別稿を立ててInspector Gadgetで議論したい。

gadget/ipad考.1661180471.txt.gz · 最終更新: 2022/08/23 13:34 (外部編集)

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