ロンドン通信
銀行編パート1
銀行口座開設後、2週間ほどするとキャッシュカードと暗証番号が郵便で(!)送られてきました。
さすが郵便制度発祥の地!
こっちの人は小切手でもなんでも郵送します(現金以外は)。
やっとこれでお金が下ろせる、chequeが切れる、買物が出来る!
(このキャッシュカードは正式名をBarclays Connect Cardといいましてキャッシュカードとchequeを切る際の身分証明を兼ねています。
またVISAカードとしても使えるという優れもんです。1))
というわけで、「まずは現金だな」と、South KengintonにあるCDへお金をおろしにいきました。
(余談:CDと聞いて何を想像しますか?Cash Dispencerと答えた方、あなたは立派な良識ある社会人です。
Compact Diskと答えたあなたはきっと音楽が大好きなのでしょう。
Change Directoryだと思った人はちょっとパソコンから離れた方がいいでしょう。
86系のInterrupt命令!という人は重傷です。もうあなたは社会復帰できません。)
まずはスロット(?)にカードを差し込みます。
「えーと、どっち向けに入れるんや?」
どこにも表示がありません。
「まあ、まちごうとったら返ってくるやろ」
と適当に差し込むとどうやら正しかったようです。
機械は暗証番号を要求してきます。
「えーと、xxxx」
(ちなみにこの暗証番号はPIN numberと呼ばれていまして、日本のように自分で決めるのではなく、銀行がかってにきめて送ってきます。)
次はfuctionです。
Cash, Balance, Change PIN, 等から、ここはCashを選択します。
金額は好きかってな金額を入力するのではなく£10, £20, £50, £100£150, £200から選択します。
ちなみに一日に£200以上は現金化することはできません。(自分のお金やのに!)
ここはひとまず£50ということにしましょう。
ところがいくら待ってもお金が出てきません。
機械はまた暗証番号を要求してきます。
「えーと、おかしいなあ。xxxx」
機械はまたまた暗証番号を要求してきます。
「えーと、まちがえたかなあ。xxxx」
機械はまたまたまた・・・。
ついには機械は何もなかったかのように初期画面に変わってしまいました。
私の後ろに列んでいたおねえさんが
「どうしたの」と声をかけてくれました。
「かくかくしかじか」と私。
「きっとPINを間違えたのよ」
そうかなあ?
土曜日の午後でした。
銀行はもう閉まっています。
私がどのような日曜日を過ごしたかはご想像にお委せします。
翌、月曜日からいそがしい日々が始まりました。
まず、銀行へいってchequeを現金化します。
Cardがあると一瞬なのですが、事情を説明しパスポートを身分証代わりにしてなんとか現金化してもらいました。
そのあと、そこのpersonal bankerに噛付きます。
「機械がぼくのCard食べちゃったんだけど」
「いつ?どこで?どうして?」
「土曜日、この前にある機械、なんでかは知らん!」
「まずあなたの口座のあるBranchに連絡しなさい。その後ここへ電話をしなさい」
大学へいってすぐMarshallおじさんに電話をします。
たまたまMarshallおじさんはいなかったので用件をいって適当な担当の人に代わってもらいました。
「機械がぼくのCard食べちゃったんだけど」
「いつ?どこで?どうして?」
またこの繰返しです。
「調べて、午後に電話をするから」
ところが待てど暮らせど電話はきません。
午後4時すぎになりました。
4時半に銀行はおしまいですから、催促の電話をしてみることにしました。
しまった!担当の人の名前を聞くのを忘れた!こうなりゃ自棄だ。
「えーと、午前中にcardのことで電話したkakitaniだけど、電話するといったから待ってんだけどどうなってんのか?」
「だーれえ?Mr. Kakitaniの電話受けたの?」
「お電話代わりました。新しいカードができるまで一週間かかります。
できましたら、郵送しますから。」
「あっ、郵送しないで。取りに行きます。できたら電話してください。」
まだこの頃、銀行に届けてある住所はJRDCのOfficeのものでした。
Iさんなかなか持ってきてくれないから。
こうしてまた一週間Cardなしの生活を送ることになったのでした。
その日、研究室にMr. Kが訪ねてきました。 彼はまだお金を下ろしたことはないようでした。 Cardを食われたことを話すと散々馬鹿にした後、彼自身お金を下ろしに行きました。
「僕もCard取られちゃった!」
と、彼が戻ってくるまで30分とかかりませんでした。
調査結果
- ところがクレジット会社の手違いでVISA Card自身が我々のところに届かなかった。
- また銀行の手違いでConnect CardのPINが我々のところに届かなかった。
- 結局Connect CardとVISA cardのPINのみを受け取った我々が、間違えてConnect CardのPINにVISA cardのPINを入力してしまった。
と言うことでした。
さいごに、担当してくれたBarclays Bankのpersonal BankerであるJulie Buckle嬢(ちょっとKJさんに雰囲気が似てる)から一言。
「やっぱり面と向かうと、話が通じるわあ(電話だと英語がさっぱり判らない)」
すびばせんねえ、英語が下手で。
銀行編パート2
みなさんは月給をどのような形で支給されていらっしゃるでしょうか?
全額銀行振込でしょうか?
それとも給料袋でどっさり、でしょうか?4)
私の場合日本からこちらの銀行への自動振込です。
いや少なくとも今日までそう思っていました。
今朝次のような手紙が銀行から舞い込みました。
Dear Sirs Date 07.08.91 OUR CHEQUE NO.xxxxxx We observe from our records that the above-mentioned Cheque for £xxxx.xx which was forwarded to you on 17.07.91 on instructions received from Research Dev Corp Japan has not yet been presented for payment. If this Cheque is still in your possession we shall be pleased if you will present it in the usual way at your early convenience. However, should the Cheque have failed to reach you, or if you do not propose to effect clearance for any reason we shall be obliged if you will advice us immediately. Yours faithfully
(問題)第三段落を英文解釈せよ。
£xxxx.xxは私の月給の額です。 単的にいうと「『新技術事業団』から私にあてた小切手が現金化されてないけど いいのか」という問い合わせで、これは「私の7月分の給料が口座に入っていない」 ことを表しています。
いったい何が起こったんだ!?
慌てた私は玄関で(私は私当てのmailを見つけるとその場で読む癖が有ります。)
たまたま居合せたMontan5)さんに
“How are you?”
といわれ
“Fine.”
とだけ応え、考え込んでしまいました。
おかげで彼女に
「“Thank you, and you?”はどうしたの!」
と言われてしまいました。
6月までは確かに自動振込だったのに、Chequeがどうのこうのというのは どういうこっちゃ? すぐさまcurrent balanceと先月の明細を調べてみると、確かに7月分の給料に 相当する分だけ足りません。 おかしいなあ。7月分は確かに
Our Ref. XXX xxxxxxxXxXX From FUJI BANK LTD Date 17/07/91 TOKYO By order RESEARCH DEVELOPEMENT CORPORATION OF JAPAN of 5-2,NAGATACHO 2-CHOME,CHIYODA-KU,TO KYO 100,JAPAN To KIMINORI KAKITANI FLAT 8 2 COLLINGHAM PLACE LONDON SW5 Amount JPY******xxxxxx.00 Rate 226.8500 Charge Net amount ********xxxx.xx Details Their Ref. xx-xxxxx.xxxx XX xxx/xxxxxx
といったformの「入金のお知らせ」がきていたはずだ!
(伏せ字はXがアルファベット、xが数字です。)
とおもって、ごそごそやっていますと出てきました。
そうだ!確かにきている!上の方になにやら小さな字でかいてあるぞ、
えーと、なになに
「We attach our cheque in respect of the undermentioned transaction.・・・」
まさか!
もしかしてこれがチェックう!?
あやうく捨てるところだった。取っといてよかった。
もちろんすぐさま銀行に行って口座に入金しました。
chequeならもっとchequeらしい格好(?)をしとけよ!
こうして私の給料は毎月小切手で郵送(!)されてくるようになったのでした。 なんてdangerous!
皆さんも銀行からの郵便物には端から端まで目を通すようにしましょうね。
よし、これでまた一歩野望に近付いたぞ!6)(なんのこっちゃ)