Step 3: プログラムのリモート実行
早速あっちのワークステーションに転送したプログラムを実行しよう。でも、あのワークステーションのところまで行く必要はないよ。このMacintoshからリモートコントロールするんだ。Terminal.appっていうソフトを起動すると、一つ窓が開いたよね。この窓の中ではキーボードから「指示」を打ち込むことでコンピュータを操作する事ができるんだ。こういう操作法をCUI、キャラクタベーストユーザインタフェース、普段使っているマウスでグリグリっていう操作法をGUI、グラフィカルユーザインタフェースっていうんだ。でもって、CUIの操作に使うTerminal.appみたいなソフトウェアのことを端末エミュレータって呼ぶんだ。
一般的にコンピュータミュレーションっていうのは計算能力や記憶容量がとっても必要になる計算なんだけど、GUIっていうのも同じように計算能力や記憶容量、こういうのをリソース(計算資源)って呼ぶんだけれど、を大量に消費するのでシミュレーション用の計算機はCUIで操作するのが普通なんだ。
ワークステーションのリモートコントロール(遠隔操作)にはssh(セキュアシェル)っていうネットワークサービスを使うよ。端末エミュレータで、
$ ssh -l kimi ssp1 kimi@ssp1's password: Last login: Thu Feb 18 12:25:08 2010 from 192.168.10.6 %
とすると、もうこの窓の中はあっちのワークステーションなんだ。ssh
っていうのはセキュアシェル(ssh)ユーザエージェントのプログラムで、キーボードからs
s
h
って入れる事によって実行できるんだ。ちょっと混乱した?-l
の後に入れたのがユーザ名で、その次に入れたのがさっきも出て来たワークステーションの名前ね。研究室に配属されたら、みんなにひとつづつユーザ名を渡すことになるよ。
じゃあ、さっきのプログラムpear.py
を実行しよう。言い忘れたけどこのプログラムはpythonっていうプログラミング言語で書かれているんだ。実行はやっぱりCUIで、
% python pear.py Running /usr/bin//dacapo_2.7.7.run ./tmpUU1Maz out.nc -out out.txt -scratch . -stop stop %
と、これで計算終了。えっ、拍子抜けした。もう方程式は解けちゃったよ。