目次

電子物性の基礎

この講義では「量子力学」「物性物理」「固体物理」「電子物性論」などと呼ばれている内容の講義をします。

このページでは講義中に使用したスライドや、講義では省略した数式の変形や証明、「電子物性の基礎」の講義を理解するために必要な数学や物理学の基礎についてのドキュメントを提供します。これを活用して講義の予習・復習を必ず行って下さい。ただし、単にこのページのコンテンツを印刷するだけでなく、自分の手を動かして、計算をすることが重要です。

講義概要

電子デバイスの基礎である電子物性工学を学ぶために必要な原子・分子に関する知識、量子力学の基礎、結晶構造、原子の運動などについて習熟することを目的とします。この講義は理工系大学の電気電子系学科において「量子力学」「電子物性」「固体電子論」等と呼ばれている講義科目の内容を含んでおり、それらの講義用に書かれた教科書はどれでも参考書として使用できます。

達成目標

講義で使用したスライド

講義で使用したスライドのミニチュア版(6スライド/1ページ)のPDFファイルもしくは特設ページがリンクされています。

  1. オリエンテーション
    電子・原子・分子・結晶
  2. 量子力学のおこり
    黒体輻射・コンプトン散乱・光電効果・固体の比熱・水素原子
  3. シュレディンガー方程式
    自由粒子を例にして
  4. 自由電子の量子状態
    周期境界条件下の自由電子と一次元無限井戸型ポテンシャルの違い(10/5改訂版)
  5. トンネル効果
    一次元箱形ポテンシャルによる散乱問題を例にして
  6. 調和振動子
    エネルギー固有値・波動関数・量子数
  7. 水素原子
    エネルギー固有値・波動関数・主量子数・角運動量・磁気量子数・方位量子数
  8. 多電子原子
    パウリの排他律・元素の周期表
  9. 一次摂動
    電気双極子遷移の行列要素を例にして
  10. 原子と原子の結合
    水素分子・化学結合
  11. 原子と原子の結合2
    ベンゼン・一次元原子鎖の強結合模型・バンド構造・金属・半導体・絶縁体
  12. 結晶の構造
    単純立方格子・面心立方格子・対心立方格子・ダイアモンド格子, 結晶構造の可視化
  13. 結晶の結合様式
    金属結合・共有結合・イオン結合
  14. 格子振動
    一次元最隣接線型バネ模型を例にして

補遺

ここでは、講義で省略した証明や計算過程、応用数学(物理数学)や量子力学に関する講義では触れることができなかった内容についてのドキュメントを公開しています。よく読んで内容を身につけてください。わからない点は是非質問にきてください。

「こんなことに関する解説を書いてほしい」といった要望や このページの資料に関する質問がありましたら臆せず、17号館3階の研究室まで 来て下さい。もちろん 電子メールでも受け付けています。

このほかの補遺

参考書

  1. 入門 固体物性―基礎からデバイスまで
    斉藤 博、大石 正和、鈴木 和彦、 今井 和明 (1997/1)
  2. キッテル 固体物理学入門 第8版〈上〉
    チャールズ キッテル、Charles Kittel、宇野 良清、 新関 駒二郎 (2005/12)
  3. キッテル 固体物理学入門 第8版〈下〉
    チャールズ キッテル、Charles Kittel、宇野 良清、 新関 駒二郎 (2005/12)