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crystal:アルミニウム結晶

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crystal:アルミニウム結晶 [2020/08/18 09:37] – [原子間距離と面間距離] kimicrystal:アルミニウム結晶 [2022/08/23 13:34] (現在) – 外部編集 127.0.0.1
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 ====== アルミニウム結晶 ====== ====== アルミニウム結晶 ======
-{{:new_crystal.jpg?200|FCC結晶格子}}+{{ :crystal:new_crystal.jpg?200 |FCC結晶格子}}
 ===== 原子間距離と面間距離 ===== ===== 原子間距離と面間距離 =====
 アルミニウム結晶は面心立方格子でありその格子常数(立方体の単位格子をとったときの一辺)は0.40496nm(4.0496Å)である。これを$a_0(=4.0496Å)$とおく アルミニウム結晶は面心立方格子でありその格子常数(立方体の単位格子をとったときの一辺)は0.40496nm(4.0496Å)である。これを$a_0(=4.0496Å)$とおく
  
  
-^格子常数|<latex>a_0</latex>|4.0496Å| +^格子常数|$a_0$|4.0496Å| 
-^立方体の一辺|<latex>a_0</latex>|4.0496Å| +^立方体の一辺|$a_0$|4.0496Å| 
-^正方形の対角線|<latex>b_0=\sqrt{a_0^2+a_0^2}=\sqrt{2}a_0</latex>|5.7270Å| +^正方形の対角線|$b_0=\sqrt{a_0^2+a_0^2}=\sqrt{2}a_0$|5.7270Å| 
-^立方体の対角線|<latex>c_0=\sqrt{a_0^2+a_0^2+a_0^2}=\sqrt{3}a_0</latex>|7.0141Å| +^立方体の対角線|$c_0=\sqrt{a_0^2+a_0^2+a_0^2}=\sqrt{3}a_0$|7.0141Å| 
-^最隣接原子間距離|<latex>b_0/2</latex>|2.8635Å| +^最隣接原子間距離|$b_0/2$|2.8635Å| 
-^111格子面間隔|<latex>c_0/3</latex>|2.3380Å|+^111格子面間隔|$c_0/3$|2.3380Å|
 ===== 単純単位格子 ===== ===== 単純単位格子 =====
 単位格子を立方体の形にとると、1の単位格子に4つの原子が含まれている。1の単位格子に1つの原子が含まれるように単位格子をとるには、 単位格子を立方体の形にとると、1の単位格子に4つの原子が含まれている。1の単位格子に1つの原子が含まれるように単位格子をとるには、
  
-<latex>+$$
 \begin{array}{l} \begin{array}{l}
 \vec{a}_1=(0,\,\frac{a_0}{2},\,\frac{a_0}{2})\\ \vec{a}_1=(0,\,\frac{a_0}{2},\,\frac{a_0}{2})\\
行 20: 行 20:
 \vec{a}_3=(\frac{a_0}{2},\,\frac{a_0}{2},\,0)) \vec{a}_3=(\frac{a_0}{2},\,\frac{a_0}{2},\,0))
 \end{array} \end{array}
-</latex>+$$
  
 のように単位格子ベクトルをとればよい。したがって、計算で用いるListOfAtomsオブジェクトは のように単位格子ベクトルをとればよい。したがって、計算で用いるListOfAtomsオブジェクトは
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 アルミニウムの原子番号は13であるから、当然電子の個数は13である。この13個の電子が アルミニウムの原子番号は13であるから、当然電子の個数は13である。この13個の電子が
  
-<latex>(1s)^2(2s)^2(2p)^6(3s)^2(3p)^1</latex>+$$(1s)^2(2s)^2(2p)^6(3s)^2(3p)^1$$
  
 のような電子配置をとっている。3p状態が中途半端につまっているということは、主量子数が3の状態すなわち3sと3pに入っている3個の電子が価電子、主量子数が3未満すなわち1sと2sと2pに入っている10個の電子が内殻電子ということになる。より原子番号の大きな原子、すなわちd状態やf状態が関係してくる場合にはこのように単純には言えないが、Alの場合は単純にこの3個の価電子に対する電子状態だけを計算しておけばよい。スピンの重複度を考えると一つの状態に二つの電子が入れるので、価電子数3の半分を切り上げた2個の状態を最低限計算する必要がある。ところで、結晶の価電子の状態は当然原子の価電子の状態である3sと三つの3p状態、合わせて4個の原子状態が混成した状態であろうとも考えられる。どのような混成が起こっているかわからない以上、一応4個の電子状態を計算しておくのがよいと思われる。 のような電子配置をとっている。3p状態が中途半端につまっているということは、主量子数が3の状態すなわち3sと3pに入っている3個の電子が価電子、主量子数が3未満すなわち1sと2sと2pに入っている10個の電子が内殻電子ということになる。より原子番号の大きな原子、すなわちd状態やf状態が関係してくる場合にはこのように単純には言えないが、Alの場合は単純にこの3個の価電子に対する電子状態だけを計算しておけばよい。スピンの重複度を考えると一つの状態に二つの電子が入れるので、価電子数3の半分を切り上げた2個の状態を最低限計算する必要がある。ところで、結晶の価電子の状態は当然原子の価電子の状態である3sと三つの3p状態、合わせて4個の原子状態が混成した状態であろうとも考えられる。どのような混成が起こっているかわからない以上、一応4個の電子状態を計算しておくのがよいと思われる。
crystal/アルミニウム結晶.1597711074.txt.gz · 最終更新: 2022/08/23 13:34 (外部編集)

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