seminar:al結晶
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
| 両方とも前のリビジョン前のリビジョン次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
| seminar:al結晶 [2021/06/21 14:57] – [実習3] kimi | seminar:al結晶 [2022/08/23 13:34] (現在) – 外部編集 127.0.0.1 | ||
|---|---|---|---|
| 行 69: | 行 69: | ||
| * BZKPointsを(1, | * BZKPointsを(1, | ||
| + | - 正常終了したプログラムの出力結果のncファイルが存在するディレクトリで次のコマンドを実行する。< | ||
| + | $ getdos input_nc_file.nc output_text_file.text | ||
| + | </ | ||
| + | - CyberDuck等でoutput_text_file.textをMac側に転送する。 | ||
| + | - Abscissa等でoutput_text_file.textのグラフをつくる。 | ||
| - | ==== K点サンプリング ==== | + | ===== K点サンプリング |
| 一酸化炭素のような分子の計算の場合、周期的に並べられた箱(Atoms)と箱の間には電子の行き来は無いと考えられるし、また行き来は無いと考えられる程度に箱を大きくしなければならないが、結晶の場合はそもそも箱は結晶の単位格子でしかないから、電子は隣り合う箱の間を行き来する。すなわち「運動量」を持っており、いろいろな運動量についてエネルギーを計算する必要がある。量子力学では運動量は波数kで表されるのでK-Pointなどとも呼ばれる。正確にはブリリュアンゾーン(BZ)の範囲内の連続的な波数について計算する必要があるが、これを有限個のK点で近似する。K点の個数は | 一酸化炭素のような分子の計算の場合、周期的に並べられた箱(Atoms)と箱の間には電子の行き来は無いと考えられるし、また行き来は無いと考えられる程度に箱を大きくしなければならないが、結晶の場合はそもそも箱は結晶の単位格子でしかないから、電子は隣り合う箱の間を行き来する。すなわち「運動量」を持っており、いろいろな運動量についてエネルギーを計算する必要がある。量子力学では運動量は波数kで表されるのでK-Pointなどとも呼ばれる。正確にはブリリュアンゾーン(BZ)の範囲内の連続的な波数について計算する必要があるが、これを有限個のK点で近似する。K点の個数は | ||
| <code python> | <code python> | ||
| 行 84: | 行 89: | ||
| $\vec{p}=\hbar\vec{k}=(0, | $\vec{p}=\hbar\vec{k}=(0, | ||
| - | ==== 状態密度 ==== | + | ===== 状態密度 |
| * 状態密度の定義$$ | * 状態密度の定義$$ | ||
| 行 90: | 行 95: | ||
| * 状態密度データファイルの作成\\ 正常終了したプログラムの出力結果のncファイルが存在するディレクトリで次のコマンドを実行する。< | * 状態密度データファイルの作成\\ 正常終了したプログラムの出力結果のncファイルが存在するディレクトリで次のコマンドを実行する。< | ||
| $ getdos input_nc_file.nc output_text_file.text | $ getdos input_nc_file.nc output_text_file.text | ||
| - | </ | + | </ |
| <note warning > | <note warning > | ||
| 出力ファイルに指定したファイル名のファイルが既にあるときは上書きされてしまう!\\ | 出力ファイルに指定したファイル名のファイルが既にあるときは上書きされてしまう!\\ | ||
| 詳細は[[: | 詳細は[[: | ||
| </ | </ | ||
| - | - 正常終了したプログラムの出力結果のncファイルが存在するディレクトリで次のコマンドを実行する。< | ||
| - | $ getdos input_nc_file.nc output_text_file.text | ||
| - | </ | ||
| - | - CyberDuck等でoutput_text_file.textをMac側に転送する。\\ output_text_file.textの中にはエネルギーと状態密度がx-yグラフを描く形式で収められている。これは単なるテキストデータなので適当に加工することも可能。 | ||
| - | - Abscissa等でoutput_text_file.textのグラフをつくる。 | ||
| - | + | ====== 実習4 | |
| - | ===== 実習4 ===== | + | |
| * ユニットセル(単位格子)の大きさを±10%の範囲で変化させ、単位格子の体積(横軸) vs 全エネルギーの変化(縦軸)のグラフを作成せよ。 | * ユニットセル(単位格子)の大きさを±10%の範囲で変化させ、単位格子の体積(横軸) vs 全エネルギーの変化(縦軸)のグラフを作成せよ。 | ||
| 行 109: | 行 108: | ||
| + | ===== ユニットセルの体積 ===== | ||
| + | |||
| + | $$ | ||
| + | \begin{array}{l} | ||
| + | \vec{a}_1=(0, | ||
| + | \vec{a}_2=(\displaystyle\frac{a_0}{2}, | ||
| + | \vec{a}_3=(\displaystyle\frac{a_0}{2}, | ||
| + | \end{array} | ||
| + | $$ | ||
| - | ====== 計算パラメータの設定 ====== | + | この三つのベクトルがつくる平行六面体に原子が1つ含まれ、1辺が$a_0$の立方体に原子が$N$個含まれるので、ユニットセルの体積は$\displaystyle\frac{a_0^3}{N}$で与えられる。 |
| - | ====== 演習問題 ====== | ||
| - | - PlaneWaveCutoffの値と全エネルギーの関係をグラフにせよ。 | ||
| - | - BZKPointsを(1, | ||
| - | - ユニットセル(単位格子)の大きさを±10%の範囲で変化させ、単位格子の体積(横軸) vs 全エネルギーの変化(縦軸)のグラフを作成せよ。 | ||
seminar/al結晶.1624255036.txt.gz · 最終更新: (外部編集)