pythonがインタープリタであることを活かして、一つ一つ入力しながら一酸化炭素(CO)の全エネルギーを計算してみよう。
4Ax4Ax4Aの箱の中央に炭素(C)原子を、そこから1.1A離れたところに酸素原子を配置し、 価電子の状態をエネルギーの低い方から6個計算する。箱は周期的に並べられていると考える。
まず、python を起動する。
$ python
>>> from ase import Atoms >>> box = Atoms(cell = (4,4,4), pbc = True)
これで、周期的に並べられる4Ax4Ax4Aの箱を用意したことになる。
>>> from ase import Atom >>> box.append(Atom('C', (2, 2, 2))) >>> box.append(Atom('O', (3.1, 2, 2)))
これで、炭素(C)原子を箱の中心に、酸素(O)原子を中心からx方向に1.1A離れた場所に置いた事になる。
>>> from ase.calculators.jacapo import Jacapo >>> c = Jacapo(nbands = 6) >>> box.set_calculator(c)
計算条件、ここでは「6個の電子状態を計算する」という条件を設定している。 COの価電子数は4(炭素)+6(酸素)で10。スピンの多重度2で割ると5個。最低5個の状態を計算しなければならないので1増やして6に設定している。1)
>>> c.calculate()
とすることで計算はスタートする。2)
プロンプト(> > >)が戻ってきたら
>>> print box.get_total_energy() -591.60403519340969
と入力すれば全エネルギーが表示される。