====== アンサンブル平均 ====== ===== 物理量の期待値 ===== $M$を系の状態の数、 $u_j$を状態$j$の実現する確率、 $A_j$を状態$j$が実現しているときの物理量$A$の値とすると、物理量$A$の期待値は $$ \left\langle A \right\rangle = \displaystyle\sum_{j=0}^{M-1}u_j A_j $$ によって与えられる。 ===== 状態の実現する確率 ===== * 粒子数一定の場合(Canonical Ensemble) * 粒子数の変化する場合(Grand Canonical Ensemble) ==== 課題1: ==== Canonical Ensembleの例で、M=4, N=2のとき、どのような状態があるか、すべて書く。また、それらの状態での全系のエネルギーと状態の生じる確率を求める。 ==== 課題2: ==== Grand Canonical Ensembleの例で、M=4のとき、どのような状態があるか、すべて書く。また、それらの状態での全系のエネルギーと状態の生じる確率を求める。 ==== 課題3: ==== Grand Canonical Ensembleの例で、M = 100 のとき、状態の数はどれくらいか。また、現在最高のコンピュータは1秒間に約 109 回の演算ができると言われているが、M = 100 の系での平均値を計算するのに、このコンピュータで最低どれだけの時間がかかるか求める。