====== 応用数学II ====== この講義では所謂「フーリエ解析」の講義をします。((この講義では級数の収束性など厳密な証明等には踏み込みません。)) - フーリエ展開 - フーリエ変換 について学びます。 ===== フーリエ展開 ===== 関数$f(x)$を $$ f(x)=\displaystyle\sum_{k}c_k{\rm e}^{ikx} $$ のように、複素三角関数${\rm e}^{ikx}$の和で表すことをフーリエ展開といい、 係数$c_k$をフーリエ係数と呼びます。 三角関数は微分したり積分したりするのが容易で、その関数としての性質が極めてよくわかっているので、 関数がフーリエ展開できるといろいろと便利なことがあります。 * どのような条件が有ればフーリエ展開できるのか。 * フーリエ係数はどのようにすれば求まるのか。 * 関数がフーリエ展開できるとどのように便利なのか。 といったことを理解することが目標です。 - [[:amath2:準備1|準備1]] - [[:amath2:準備2|準備2]] - [[:amath2:いろいろな積分|いろいろな積分]] - [[:amath2:フーリエ展開|フーリエ展開]] - [[:amath2:フーリエ変換|フーリエ変換]] - [[:amath2:二階線型微分方程式|二階線型微分方程式]] - 関数とベクトル - 直交関数系 - 三角級数 - フーリエ余弦展開・フーリエ正弦展開 - 周期$2L$のフーリエ展開 - 複素三角関数 - 複素フーリエ展開 - [[フーリエ展開の諸定理]] - フーリエ変換 - ====== 講義内容 ====== ===== 関数とベクトル ===== * ベクトル空間 * 和の公理 - $\vec{a}+\vec{b}=\vec{b}+\vec{a}$ (和の交換則) - $(\vec{a}+\vec{b})+\vec{c}=\vec{a}+(\vec{b}+\vec{c})$ (和の結合則) - $\vec{a}+\vec{0}=\vec{0}+\vec{a}=\vec{a}$ (和の零元) - $\vec{a}+(-\vec{a})=(-\vec{a})+\vec{a}=\vec{0}$ (和の逆元) * スカラー倍の公理 スカラー倍の公理